ニッカウヰスキー株式会社 (英: The Nikka Whisky Distilling Co., Ltd.)は、日本の洋酒メーカー。アサヒグループの機能子会社。
1934年(昭和9年)、広島県賀茂郡竹原町(現・竹原市)出身の竹鶴政孝によって北海道余市郡余市町に「大日本果汁株式会社」が設立され、同社の略称「日果(にっか)」の片仮名書きが現在のブランド名になっている。2001年 (平成13年)、筆頭株主のアサヒビール株式会社(現在のアサヒグループホールディングス)が全株式を取得して完全子会社化された。ニッカウヰスキーが製造する商品の販売はアサヒビールが行なっている。
歴史
寿屋 (サントリーホールディングスやサントリースピリッツの前身) でウイスキー製造に従事していた竹鶴政孝が、スコットランドに近い気候の北海道でウイスキー作りをするために退社し、資本を集めて北海道余市で創業したのが始まりである。
1934年 (昭和9年) 7月2日、大日本果汁株式会社設立、本店 (本社) を東京府東京市大森区新井宿 (現在の東京都大田区山王) とし、資本金10万円で発足。
最初期の筆頭株主は、加賀証券社長の加賀正太郎。加賀は社内では「御主人様」と呼ばれ、創業者の竹鶴は専務と呼ばれた。
ウイスキーは製造開始から出荷まで数年かかるため、経営基盤を固めるために最初期は余市周辺の特産品であったリンゴを原料に、リンゴジュース (商品名は「ニッカ林檎汁」)を製造・販売した。しかし、創業者竹鶴の品質へのこだわりはリンゴジュースにも及び、高価な果汁100%ジュースしか出荷しなかったため、あまり売れなかったという。リンゴジュースの不振をカバーするため、リンゴやブドウを原料にゼリーやケチャップなども販売した。
1935年4月に販売開始したリンゴジュースは…