思索
「障害」という言葉は多分ニュアンス的に二つの区分に分かれると思うんですよね。
一つは「障害者」の意味の障害。
もう一つは「銀行のシステム障害」の意味の障害。
世の中の一定数の人にとっては、自分に「障害」という診断名が付けられると「自分は障害者である」という自己認識になるので自尊心の低下につながり、それを避けたがる人が結構いるようです。特に精神疾患で障害者手帳を得るかどうかや、子供を養護学校・特別支援学級に入れるか、普通学級に入れるかという場面でそれが表面化します。
ただ、例えばお酒好きな人が健康診断で肝臓に異常値が出て医者から「肝機能障害です、お酒は控えましょう」と言われた場合、医学的な意味の障害を宣告されているわけですが、前述のような「自分が障害者と診断されることを嫌悪する人」でも、全く抵抗感なく受け入れるような気がするのです。こういう「臓器の障害」の場合は、「システム障害」と同じ意味で把握されているような日本語の感覚がありそうです。