・「身分」保証は、少なくとも公的立場に関しては、あってはならない。ましてや政治の世界では、血統を評価基準とする選別を持ち込むことは、(実質的にはともかく規範的には)きわめて大きな問題がある。
・「身元」保証についても、内輪の信頼であって公共的なものではない。
・そうした内輪の基準を優先することは、汚職や縁故主義を助長する。
・世襲ベースにすると、候補者が極端に限定される(息子に跡継ぎさせるとなると、1~2人しかいない)。つまり、能力による吟味が機能しないので、技能的な領域でも発展性が乏しくなるし、極端な場合には「跡継ぎがとんでもなく愚かでも、それを擁するしかなくなる」ということになる。
内輪の安心を得るために、巨大なリスクや機会損失をもたらすという意味で、私としては肯定的に捉えるのは難しいかな。芸道でも、政治でも。