2-メチル-2-ブタノール(2-Methyl-2-butanol)はペンチルアルコール(アミルアルコール)の構造異性体の一つ。tert-アミルアルコール(tert-amyl alcohol)、アミレン水和物(amylene hydrate)の呼称もある。無色透明の液体で、ペパーミントもしくはショウノウの強い芳香を持つ。
医学的性質
ヒトでは、経口または吸入による摂取によりエタノールと同様な抗不安薬、睡眠薬、抗てんかん薬としての効果があり、以前は医療現場で用いられていた。これらの効果は2,000-5,000 mgの服用で発現し、一般的なエタノールの約20倍の効力がある。睡眠薬としての効力は抱水クロラールとパラアルデヒドの中間である
。
構造
2-メチル-2-ブタノールはエトクロルビノールやメパルフィノールと似た構造を持つ。これらは穀物の発酵の副産物であり、ホップにも存在する。
代謝
ヒトでは、グルクロン酸抱合を経て代謝され、2,3-ジヒドロキシ-2-メチルブタンへと酸化される。
危険性
過剰摂取により急性アルコール中毒と似た症状が現れる。
脚註
関連項目
エタノール
抱水クロラール
メチルペンチノール
2-メチル-1-ブタノール