6月13日は” #小さな親切運動スタートの日 ”ということで、『賢者の贈り物(The Gift of the Magi)』や『最後の一葉 (The Last Leaf)』でお馴染みのO・ヘンリーの著作から『魔女のパン(Witches'Loaves)』を取り上げました
パン屋の店主である女性が好意を寄せている画家らしい客に、お節介をやいてしまったがために互いに嫌な思いをするという滑稽なお話です
パン店主の喪女らしい思い込みや妄想は色鮮やかな痛みを伴うもので、18世紀の作品であることを忘れます
店主が喪女でなければ恐らく気になる画家らしい紳士の衣服に繕いが見えた時点で妻か母か身近に女性が居るだろうなどと思いそうなものですが
彼は才能をまだ認められていない貧しい画家で売れ残りの古いパンしか食べられない暮らしに違いない、自分には相応の貯蓄もあるしキッカケがあれば後援者になってもいい…と思いつつ日々その客が訪れるのを待つようになります
O・ヘンリーの作品では「言葉足らず」や「言わずもがな」の場面があり、それによって意外な結末を呼びますが、この作品も例にもれずで、
店主は好意を寄せる客と世間話をするものの肝心な生業やいつも買い求められる”古くて固くなったパン”について何も尋ねないのです、思い込みについて相当な自信があったことや恥じらいを示すために真実を調べることを怠りました
親切を行うならば、まず相手の置かれている状況をよく理解したうえで必要なことをしなくては誰もが不幸になる──固くなった古いパンを魔女のパンにしないように気を付けたいです
投稿文に付けた挿絵は、物語中に出てくるパン店主の所持している絵画と登場人物などです、投稿に掲載しなかった気になる客の生成画像はこちらです
RE: https://mstdn.jp/users/capla/statuses/112606132387018867
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やぎ@ぬくもりすきー (capra@misskey.nukumori-sky.net)'s status on Thursday, 13-Jun-2024 20:23:42 JST やぎ@ぬくもりすきー - PYU(ぬくもりすきー管理人) likes this.