223系電車(223けいでんしゃ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の直流近郊形電車である。
本項では、本系列と国鉄213系電車とで構成される同社の在来線技術試験車「U@tech」と、本系列と類似の車体を持つ鉄道総合技術研究所(鉄道総研)の「R291形電車」についても記述する。
概要
民営化直後に開発した221系の後継であり、225系とともに新快速の現役車両としてJR西日本を代表する鉄道車両である。
アーバンネットワーク(京阪神地区)の各線におけるサービス向上及び従来車両の取り替えを目的として、1994年から導入を開始した。223系の導入により、新快速の最高速度が130km/hに向上した。後継の225系の登場まで10年以上の長期間に渡り製造が続けられた。
阪和線・関西空港線用の0番台・2500番台、東海道本線・山陽本線(琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線)用の1000番台・2000番台、東海道本線・山陽本線・福知山線用の6000番台、北近畿地区用の5500番台、岡山地区用の5000番台の7つの番台が在籍するほか、試作車として製造されたのち事業用車に改造された9000番台も在籍した。
本系列をベースとしつつ各線区ごとの事情を加味して仕様変更を実施した単行電車の125系、交直流の近郊形電車521系 、四国旅客鉄道(JR四国)所有の5000系が導入されている。
構造
本項では登場当時の仕様を基本として記述し、番台別の差異については次項で述べる。
車体
1991年登場の207系通勤型電車で採用された軽量ステンレス鋼製を引き続き採用し、前頭部のみ一般構造用圧延鋼材 (SS400) の溶接組立構造としている。
前面形状は新設計の半流線形で、221系同様に非常時貫通構造とした。ただし、常時貫通構造の5000番台・5500番台は垂直な形状となっている。前照灯は、0番台のみ円形で、1000番台以降は角型前照灯とフォグランプを2灯ずつ備える。尾灯は、1000番台以前は前面下部のステップに設置、2000番台以降は前照灯と一体化されている。運行番号表示器は、2000番台1次車と2500番台1次車のみLED式が採用されたが、その他の車両はマグサイン式である…